バランスファンドの一種に、ライフサイクルファンドというものがあります。ライフサイクルファンドは、投資家のライフサイクルに合わせて、アセットアロケーション(資産配分)が変動するタイプの投資信託です。

一般的に、積立投資においては、若年層は、投資期間が長く取れることから、高いリスクを背負ってでも、大きなリターンを求めるアセットアロケーションが推奨されます。株式が占める割合が多く、債券が占める割合が少ないようなアセットアロケーションです。一方で、シニア層では、できるだけリスクを抑えたアセットアロケーションが推奨されることが多いです。つまり、歳を取るに連れて、リスクを抑えていくような形になります。

この一般論に沿ったアセットアロケーションとするのであれば、それぞれのアセットクラスの投資信託を個別に保有してポートフォリオを組んでいる場合、自分でアセットアロケーションを調整しながら積み立てていくことが必要になります。例えば、歳を取るに連れて、株式ファンドよりも債券ファンドの比率を高めていくといった感じです。

このアセットアロケーションの調整の手間を省くことができるのが、ライフサイクルファンドの特徴です。ライフサイクルファンドは、ライフサイクルに合わせて、アセットアロケーションを変動させることができますので、自分で個々の投資信託への積立配分を変えなくても、容易にアセットアロケーションを変更することができるのです。

ライフサイクルファンドのタイプ

ライフサイクルファンドには、スタティックアロケーション型ターゲットイヤー型という2つのタイプがあります。

スタティックアロケーション型

スタティックアロケーション型は、複数の異なるアセットアロケーションのファンドがあらかじめ用意されていて、自分のリスク許容度に応じて、自由にファンドの乗り換え(スイッチング)ができるタイプのライフサイクルファンドです。

スタティックアロケーション型では、投資家は、自分に合ったリスクのファンドを自由に選ぶことができますが、ライフスタイル等が変化した場合、自分でファンドを変更する必要があります。

ターゲットイヤー型

一方のターゲットイヤー型は、あらかじめ目標(ターゲット)となる年を定めておいて、そのターゲットが近づくに連れてアセットアロケーションが変化していくタイプのライフサイクルファンドです。ターゲットに近づくほど、リスクが抑えられたアセットアロケーションへと変化していきます。

ターゲットイヤー型の場合は、初めにターゲットさえ決めておけば、時間の経過とともにファンド側が勝手にリスクを調整してくれるので、スタティックアロケーション型のように乗り換えを行う必要はありません。ただし、その分、自由が利かないというデメリットもあります。

ライフサイクルファンドのメリットとデメリット

ライフサイクルファンドのメリット

ライフサイクルファンドのメリットは、ライフサイクルの変化に伴って必要となるリスクの調整が容易にできるという点です。

個々の投資信託を組み合わせて投資を行っていると、ひとつひとつの投資信託への配分を考え直さないといけませんが、ライフサイクルファンドの場合は、バランスファンドの一種ですので、ひとつの投資信託に投資するだけで分散投資が可能ですし、そのアセットアロケーションの変更も簡単です。

ライフサイクルファンドのデメリット

逆に、デメリットはというと、バランスファンドであるがゆえに、アセットアロケーションの自由が利かないという点が挙げられるでしょう。

確かに、バランスファンドに積み立てていくのであれば、歳を取るに連れて、リスクを調整してくれるライフサイクルファンドの方が便利とも言えますが、アセットアロケーションを見直す場合に、最も自由が利くのは、個別の投資信託を組み合わせて投資する方法です。自分の好きなように調整することができますからね。

また、単一のアセットクラスに投資をする投資信託に比べると、コストが割高というのも、デメリットのひとつです。ライフサイクルファンドは、長期投資向けの投資信託ですので、信託報酬が高いというのは、致命的です。ライフサイクルファンドに投資を行う場合は、できるだけ信託報酬が低く、コストが抑えられるものを選ぶようにしましょう。

これらを考えると、ライフサイクルファンドは、長期積立投資を行うにあたって、できるだけ手間をかけたくない方向けの投資信託ということができます。逆に、アセットアロケーションを自由に決めたいという方やできるだけコストを抑えたいという方は、個別の投資信託を組み合わせて分散投資を行うことをおすすめします。