投資信託には、繰上償還というものがあります。繰上償還とは、あらかじめ定められていた投資信託の償還日を繰り上げて償還されることや償還日が定められていない投資信託が償還されることを言います。

繰上償還になると、投資していた金額は、強制的に現金に変えられてしまいます。含み益が出ていても、含み損が出ていても、換金されてしまうのです。利益が出るのであれば、それはそれで受け入れられるかもしれませんが、強制的に損失を確定されるとなると、なかなか受け入れがたいですよね。

保有していた投資信託の繰上償還に直面すると、当初の資産運用の計画も練り直さなければならないので、利益が出たとしても、決して良い話ではありません。

繰上償還になるケース

どのような場合に繰上償還になるのかは、投資信託の目論見書に記載されてあります。おそらく、多くの投資信託では、口数が一定基準以下に減少した場合に、繰上償還になる旨が記載されていると思います。

投資信託の口数が減るということは、純資産総額が減るということ、つまりは、投資信託の規模が小さくなるということになります。

投資信託の規模が小さくなり、効率的な運用が行えなくなった場合や、そもそも運用自体が困難になった場合に、繰上償還といった話が出てきます。

繰上償還を避けるために純資産総額をチェックしておこう

繰上償還は、投資信託に投資をする際のリスクのひとつです。誰もが、このような事態には遭遇したくありません。当然のことながら、投資信託を購入する際には、将来のことは分かりませんが、投資信託購入時に、繰上償還の可能性が高い投資信託なのか、そうでない投資信託なのかということはチェックすることができます。

では、どうやってチェックすれば良いかというと、投資信託の純資産総額を見るのです。

純資産総額は、その投資信託の資産の大きさを表しています。投資信託の規模ですね。投資信託の規模が、過度に小さくなってしまった場合に、繰上償還に陥る可能性があるのですから、純資産総額を確認すれば、繰上償還の危険性が高い投資信託かどうかということが分かります。

純資産総額が小さい投資信託や減少傾向にある投資信託には、要注意です。購入するのは、避けておいた方が良いかもしれません。

設定されたばかりの新しい投資信託の場合は、純資産総額が小さいのは当たり前ですが、設定後時間が経っても、純資産総額が小さいままの投資信託には気を付けましょう。また、設定されたばかりの投資信託の場合、いくら手数料が安かったり、条件が良かったとしても、しばらくは、様子見をした方が無難です。純資産総額が順調に増えてきたところで購入した方が、繰上償還に直面するリスクは減らすことができます。

ただし、ファミリーファンド方式を取っている投資信託の場合は、投資家が購入することとなるベビーファンドの純資産総額よりも、ベビーファンドが投資をすることになるマザーファンドの純資産総額をチェックすることが大切です。ベビーファンドの純資産総額が小さかったとしても、マザーファンドがしっかりしていれば、安心できます。当然、逆のケースも、あり得ますけどね…

ということで、投資信託を購入する際には、純資産総額をチェックして、繰上償還にならないような投資信託を選ぶようにしましょう。