ETFにも、当然のことながら、コストがかかります。ETFも、投資信託の一種ですので、似たようなコストがかかってくるのですが、まったく同じという訳ではありません。

投資信託とETFについては、いくつか異なる点がありますが、最も大きな違いというのが、コスト面です。ETFに投資をする際に必要になる手数料には、主に、売買手数料と信託報酬という2種類が必要になってきます。

結論から言うと、売買をする際の手数料は、ETFの方が投資信託よりも高く、保有期間中に負担する手数料は、ETFの方が投資信託よりも低くなります。一般的に、ETFは、投資信託よりも低コストと言われているのですが、それは、あくまでも、保有期間中の話で、売買をする際の手数料は、投資信託よりもはるかに高くなります。

ETFは、コストが低いといううたい文句を鵜呑みにしてしまうと、割に合わない手数料を支払ってしまうことにもなりかねませんので、投資信託とETFの手数料の違いについては、しっかりと理解しておきましょう。

ETFと投資信託の手数料の違い

ETFの手数料を考える前に、まずは、投資信託の手数料について、おさらいしておきましょう。投資信託の手数料と言えば、購入時に支払う販売手数料、保有している期間ずっと負担しなければならない信託報酬、解約時に支払う信託財産留保額の3つの手数料が一般的です。更に、隠れコストと呼ばれるようなコストもかかってしまいます。

これに対して、ETFの手数料はどうかというと、信託報酬と隠れコストについては、投資信託と同様に負担する必要があります。ただ、ETFのこれらのコストは、投資信託に比べると、低く設定されています。ただでさえコストの低いインデックスファンドよりも、更に低く設定されているのが、一般的です。

これだけ考えると、インデックスファンドよりも、ETFを購入すべきのように思いますが、注意すべきは、売買手数料です。

ETFの手数料で注意すべきは売買手数料

投資信託では、購入時には販売手数料を、解約時には信託財産留保額を支払わなければなりません。ただし、インデックスファンドでは、販売手数料がかからないノーロードファンドが一般的ですし、信託財産留保額も、すべての投資信託に設定されている訳ではありません。そもそも、信託財産留保額は、単なるコストという性質とは異なりますので、信託財産留保額がかかるからといって、必ずしもデメリットとは言い切れないですしね。

インデックスファンドを購入する際には、これらの手数料について、そこまで気にしなくてもいいというのが、実際のところです。

しかし、ETFになると、話は違ってきます。ETFは、販売手数料も信託財産留保額もかかりません。その代わり、株式取引と同様の売買手数料が必要になります。ETFを購入する際には、販売手数料の代わりに売買手数料がかかりますし、売却する際には、信託財産留保額の代わりに売買手数料がかかります。

ETFと投資信託のコストのまとめ

  • ETF…売買手数料+信託報酬+隠れコスト
  • 投資信託…販売手数料+信託報酬+信託財産留保額+隠れコスト

ETFは積立には向かない

ETFの売買手数料の仕組みは、株式の取引時と同じ仕組みです。国内ETFには、国内株式と同額の手数料がかかりますし、海外ETFには、海外株式と同額の手数料がかかります。

売買手数料の金額は、証券会社によって異なりますので、どのくらいかかるというのも難しいのですが、ネット証券の場合、10万円以下の国内ETFの取引では、1回につき150円程度がかかります。

ということは、ETFは、明らかに積立投資には向きませんよね。少なくとも、毎月、投資信託の代わりに、ETFを積み立てるなんてことになると、その選択が賢い選択とは言えないのは、すぐに分かると思います。インデックスファンドでは、いくら購入しても、販売手数料が一切かからないのが当たり前ですが、一方のETFでは、毎月150円程度の手数料がかかりますから。

ちなみに、売買金額が上がれば、それに連れて手数料も高くなります。また、国内ETFよりも、海外ETFの方が手数料ははるかに高いです。海外ETFの売買手数料の仕組みは、証券会社によってまちまちですが、証券会社によっては、1回の売買につき、2,500円程度かかるところもあります。

おすすめはETFへのリレー投資

売買手数料は高くつくETFですが、信託報酬は、投資信託よりも安いのは事実です。インデックスファンドよりも更に安いというのが、ETFのメリット。

信託報酬が低いということは、長期投資に向いています。売買手数料は、売買を行うときだけですが、信託報酬は、保有期間中ずっと負担しなければならない手数料のため、長期的な保有を前提とするのであれば、信託報酬が低いETFに投資をするのは、賢い選択です。

そこで、インデックスファンドを用いた長期投資を行っている投資家がよく使っている方法が、インデックスファンドからETFへのリレー投資です。

どんな方法かというと、毎月、インデックスファンドを積み立てていって、売買手数料に負けない程度のまとまった金額を積み立てたら、同じインデックスをベンチマークとしているETFに乗り換えるという方法です。この方法を取れば、毎月ETFを売買する訳ではないので、売買手数料を大幅にカットできます。ETFのデメリットである売買手数料の高さをカバーしつつ、ETFのメリットである信託報酬の低さを享受しようというのが、インデックスファンドからETFへのリレー投資の狙いです。

インデックスファンドの長期積立をスタイルとしている方は、この方法で、ETFを有効活用してみると良いでしょう。コストを大幅に削減できるはずです。